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『ヒーリング(全体治療②)』

前回のブログ『養生の因子(全体治療①)』 からの続きです

 

「ヒーリング」の言葉のなりたちから見ていきますが、
その前に「ヒーリング」というと…私の思うところ一般的な認識は

○「?・・あやしい」

○ゲームの中で僧侶がつかうHP回復魔法

○ヒーリングミュージック

といったところでしょうか。 

 

しかし下記図のように本来「ヒーリング」という言葉のなりたちは


「hal(完全な)」

「holistic(全体論的な)」~

「heal(癒す)」

 

~「ひとつの全体にする」となります。翻って「health~健康」もその派生です。

なので、全人的発想、東洋医学的発想とヒーリングというのは根源的には近いです。


長野看護大学2002紀要から

では癒されている状態とは常に「完全体」で「完璧な身体」、「完璧な健康」を持つことなのでしょうか。
まさに風邪もひかない状態を表すのでしょうか・・・・。

 

治癒とは、からだから病気の徴候が完全に消えることか?

 

『治癒とは、からだから病気の徴候が完全に消えることなのだろうか?』

 

そうではない、ヒーリング(治癒)の文字通りの意味は「一つの全体になること」である。
からだは完ぺきとは言えなくても、こころの内部では全体・完全・平衡・平安を感じることは可能だ。


手足を失った人や何らかの身体的ハンディを持っている人で五体満足な人よりもはるかに「全体性」を備えているようにみえる人がいる。


もちろん、身体的な全体性の回復は望ましいことであり、治癒系は可能なかぎりそのためには働いているが、身体的な病気が固定され、変動が望めなくなったときも、治癒は別の方法で起こりうる。その方法の中には失われた構造や機能への適応と補償も含まれている 。 (Andrew Weil / SPONTANEOUS HEALING)

 

 

 

この「一つの全体になる」ということは真にはとても難しいことだと思います。養生の因子がすべて満たされている状態ともいいましょう。

しかし、いわゆる慢性疾患などはこれらの因子が多く欠けていたり、問題があることに気づいていないことも多いのです。


当院は痛みや疲労回復、姿勢障害はもちろん、他の「気づき」に多少なりともお役に立てるよう邁進していく所存です。