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『養生の因子(全体治療①)』


一般的に

「会社や仕事によるストレスからくる頭痛」

「休みがなく、疲労が続く」

「子育てで夜寝られない、食欲がなくだるい」

という方々の場合「養生の因子(直接的な原因と思われない)」を多くをみて治療をすることが多いです。

 

反対にスポーツ、ランニング障害は受傷起因や患部、痛みという因子に重きをおいて治療をします。

 

しかしながら、アスリートもランナーも同じ人間であることは変わらない、ですからストレスや睡眠、消化器症状、さらには思考やコミュニケーションといった因子も実際には関係しています。

たとえランニング障害であっても本来因子は多岐にわたっている

太字は実際の治療やトレーニング、アドバイス等で変化が望めると思われるところです。

 

感情障害以下は「結果的に養生につながった」という程度かもしれません。なぜなら治療でダイレクトに感情や思考を変えることはできません。

 

 ですから当院が「養生の因子」をすべてカバーできる院とは断言はできませんが、そうありたいと思っています。またそうすることが『本来の治癒』=『ひとつの全体』=『健康』といえるからです。


 私の考えでは本来、鍼灸・代替(だいたい)治療は図でいうところのヒーリングと考えています。

 

というか、我々は外科手術や投薬といった「治療系」はできません。

 

もちろん当院でも痛みを和らげるといった鍼灸方法や電気治療や超音波治療を用いることもあります。

 

しかし長期にわたる慢性疾患の対応は原因に直接アプローチするのではなく養生因子をどのようにコントロールするかを考える必要があります。逆説的にいえば養生の因子をみていかなければ慢性疾患は良くならないともいえます。


つまるところ「治療は外部からほどこし、治癒は内部から起こる」「ヒーリング」という言葉の文字どおりの意味は「ひとつの全体にすること(※超常的なものではなく!)」なのです。

 

「健康とはものごとの自然な秩序であり 自己の生命を賢く制御した人に与えれる無条件の属性である」ので、いつもいいますが、その意味では鍼灸師やセラピストはたいしたことはしていないのです。

なので、日々研鑽です!

 

 

 

「ヒーリング(healing)」という言葉の成り立ちはまたつづります。