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『プラシーボ反応と自然治癒力』

プラシーボ効果(反応)は風邪症候群騒動もあって最近よく耳にしますね。端的には以下の説明が世の多くでしょう。

思い込みが身体に良い影響を及ぼす心理作用 薬理作用に基づかない薬物の治癒効果、つまり投薬の形式に伴う心理効果(暗示作用)のことで、薬理学的にまったく不活性な偽薬(プラシーボ)を薬と思わせて患者に与え、有効な作用が現れた場合をプラシーボ効果があったという。

 

 

 

 


プラシーボ反応によるからだの変化は幻?

上記の説明のように近代医学、薬学でもプラシーボ(反応)が認知されていることは間違いがないが、あまりポジティブではない印象です。

しかし、プラシーボが本当にからだに効果を起こすなら、なんらかの化学的経路が寄与しているはずです。
なぜなら体内で起こるすべてこと・・・思考や感情を含めてすべて「物理的化学変化」に基づいているからです。

だから、プラシーボはからだの状態にたしかに変化(効果)を与えるが、『体に化学作用を起こさせることはない』と言うのはプラシーボがなんらかの『化学的経路を介して体に作用する』と考えるよりずっと『神秘的で非科学的』でしょう。

 

体内の製薬工場 プラシーボの源

人のからだは神の薬局だ。そこには、あらゆる液体、薬物、潤滑油、麻酔薬、酸と制酸剤、そして神の英知が人間の幸福と健康のために必要と認めたあらゆる薬があるのだ。 アンドル―・テイラー・スティル(1908)オステオパシーの創始者

上記の半世紀あとにエンドルフィン(内因性モルヒネ)が発見されて、今日ではエンドカンナビノイドなど体内にあらかじめ用意されている「いわゆる体内麻薬」はいくつか確認されています。


もちろんこれらがすべてプラシーボ反応に関連しているとはいえません。ケースバイケース、個人差もありますが、プラシーボ反応~「体内の製薬工場(稼働)=自然治癒力」と仮定すれば、鍼灸や代替医療のあり方もまた変わってきます。

あくまで自然治癒力、体内の製薬工場に働きかけ、患者の症状の緩和を図っているということになります。そういった意味では「大したことはしていない」といえます。


私の主眼は施術をしたら、「肉離れしているところが一瞬で元に戻る」「ヘモグロビンが急に増える」ということはないのです、あくまで治癒期間の短縮や血流改善による細胞や器官、内臓の活性の手助けにすぎません。



でもできるだけ治癒期間の短縮と施術効果の長効を思案しています。