【腸脛靭帯炎】
ランナーには特に多い障害です。当院にもビギナーだけでなく実業団選手までこの障害で来院されます。
いわゆるランナー膝としても認知されています。オリンピアゴールドメダリストの高橋尚子さんも現役の時には発症して確か世界選手権はDNSしたはずです。
まずざっくり理解することは「画像の↓部分で過度に擦れている」、「もう少し遠位部(下のほう)では組織の損傷が起きている」という点です。だから「過度に擦れない」ようにすればいいだけです。
そのためには
「腸脛靭帯が硬くなりすぎないようにする」
「隣接する大腿筋膜張筋、殿筋群、外側広筋も硬くならないようにする」
と理屈ではいえます。そのための柔軟性、筋出力トレーニングをすべきでしょう。
しかし慢性化している場合これだけでは不十分です。
「硬くなる・擦れる」動き自体を減少させなければ、同症状が再発します。
一つの動きの要因として下腿の過度な内旋があります。
なので走っているときに内旋をさせなければいい!となりますが、走っている時(フォーム)は身体の一連の流れで動いています。
走りながら「下腿の内旋を弱めにする」というのは無理でしょう。かえって全体のバランスを崩すこともあります。
また、痛みの原因は動き(フォーム)にひずみがあり、着地衝撃ストレスを特定の場所に受けすぎているという言い方もできます。
その見定めをしていくことでエクササイズも自然に決まっていきます。
もちろん一般的、全般的なストレッチや筋出力トレーニングも意味がないことはありませんし、長期的にみればやはり全身の動きを良化していくことが大切です。これはどのケガでも同じですけれども。
当院で見る限り、ビギナーの方が腸脛靭帯炎(ランナーズニー)になっている場合は全身の機能改善を試みたほうが再発していない印象があります。
私も数年前の5年前の飛騨高山ウルトラマラソンでレースに中に両膝に発生しました。軽度だったのでなんとか完走できましたが、後半70㎞以降の下り坂で身体全体のテンションが落ちていたので膝にストレスがかかったと思います。
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