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『オリンピックマラソン 私評』

~オリンピック男子マラソン~

 

㊎メダル:エリウド・キプチョゲ 2時間8分38秒

・大迫傑   2時間10分41秒(6位)
・中村匠吾  2時間22分23秒(62位)

・服部勇馬選手2時間30分8秒(73位)

 大迫傑の【プロランナー】として矜持の強さ、深さが際立ったレースでした。

著書(走って、悩んで、見つけたこと)でも

「自分が前に進むための言い訳は、プロランナーとしては絶対に人にみせてはいけない、プロランナーの定義は曖昧だが僕は周りから見て恰好が悪い言い訳は絶対にしたくない、プロはプロの価値を下げるようなことはしてはいけない・・」

これらの覚悟がポテンシャルの全てを発揮させた結果と思えます。
今回日本男子陸上走種目では大迫は最高齢の1人(30歳)だったが、それはリオオリンピック出場(5000m他)からMGC敗北、日本記録更新というボリュームがある4年です。普通じゃない。
もし、こういった経験と結果を経たら、年齢的に次がある中村、服部、他選手も今回の大迫のような走りができるのではないだろうか。

考え方で戦う

またすべてのアスリートが本を出せとはいいませんが、ここ十数年記録向上がめざましい長距離マラソン種目において、日本人がワールドクラスに常時身を置いて結果を出すとなると、哲学的要素も求められるのでは?(著書より↓)
・・・
「どの競技においても練習を重ねて苦しい思いをしなければならないのと同じように、気持ちでも苦しい思いをして、自分で理解していかないと次に進めない。考えて考えて、それでも答えが出ないことはない。それが正解かはわからないけど、悩んだ先に出た答えはすごく価値があるものです・・・」

例えば実際、当時世界レベルだった瀬古利彦さんを指導した故中村清氏はトレーニング関連だけなく、聖書や哲学書も読んでいたらしいです。個性的、
キプチョゲは、たとえば「生きていくうえで、己に打ち勝てる者だけが自由になれる。もし自己抑制ができないなら、気分や情熱の奴隷になってしまう
変わっているとみられた言動やエピソードもありますけれども・・・
また今回2大会連続の金メダルのキプチョゲ選手も普段からアリストテレスからスポーツ偉人伝、7つの習慣などの関連書籍、自己啓発書も多く読んでいるようです。インタビューでも「生きていく上で己に勝てるものだけが自由になれる。もし自己抑制ができないのなら、気分や情熱の奴隷になってしまう」というようにその言葉には競技者だけでなく、人間としての深みがあります。
「生きていくうえで、己に打ち勝てる者だけが自由になれる。もし自己抑制ができないなら、気分や情熱の奴隷になってしまう
プチョゲは、たとえば「生きていくうえで、己に打ち勝てる者だけが自由になれる。もし自己抑制ができないなら、気分や情熱の奴隷になってしまう」とか「木を植えるのに最適な時は25年前だった。2番目に最適な
キプチョゲは、たとえば「生きていくうえで、己に打ち勝てる者だけが自由になれる。もし自己抑制ができないなら、気分や情熱の奴隷になってしまう
キプチョゲは、たとえば「生きていくうえで、己に打ち勝てる者だけが自由になれる。もし自己抑制ができないなら、気分や情熱の奴隷になってしまう
キプチョゲは、たとえば「生きていくうえで、己に打ち勝てる者だけが自由になれる。もし自己抑制ができないなら、気分や情熱の奴隷になってしまう

メダル、入賞以外に価値があるのか・・・?


さて「数値」だけを機械的にみれば中村、服部の結果は物足りない、それは本人達も分かっていることでしょう。 
彼らはチャンピオンシップスポーツにおけるアス
リートなので結果は求められる。
ただ、1ランナーであることも違いはない。

だからこそ意識朦朧でゴールする姿にも何かを感じる、それはもう頭じゃなくて心が感じてるんだと思います。理屈じゃないんです。

これはかなり感情的なことで、選手の身体には危ないことかもしれない。

やめた方がいい、無謀な勇気という意見もあります。 もし服部選手が途中棄権しても、私は本人対して異見はなかったです。
 
とにかくも市民ランナーが今レースができない状況でマラソンの競技としての普遍性とランニングワールドのの一体感と少しの勇気を与えてくれたオリンピックレースでした。