鍼灸とは:鍼灸は医業類似行為ではありません①

 よくお客様から「治療院、接骨院、整体院、違いがわからないんだよね」と言われます。

「違い」というのは様々あるのですが、一つの見方としては整体院、 もみほぐし、カイロプラクティック等のセラピーの施術については「医業類似行為」となります。

では鍼灸はどうなのでしょうか。

「鍼灸」については「医業類似行為」ではなく「医業」となります。
これには少し驚く方もおられるかもしれません。

鍼灸が医業の一部とみなされていることが明確に書かれているのが、昭和25年2月16日に厚生省医務局長から出された医収第97号と呼ばれる回答です。

「これら(鍼灸、あん摩)の施術を業として行うことは、理論上医師法第17条に所謂(いうところの)「医業」の一部と看做される。(中略)営業法(現あはき師法)第1条の規定は医師法第17条に対する特別法規定であり(以下略)」(昭和25.2.16 医収 97)

※医師法17条では「医師でなければ医業をしてはならない」と謳っています。


ざっくりというと医師にだけ許されている医業をその範囲(はり・きゅう)の範囲に限って解除した行為で、鍼灸師ならば医師でなくても、医業の一部とみなした鍼灸やあん摩をやってもよいという内容になります。

また、限定的ではありますが、医療保険が適用されることからも「医業」であって「医業類似行為」とするには論理的にも無理があるといえるでしょう。

それでも鍼灸は「医療類似行為」であると一般の方が思われるのは仕方がないと思います。(法の解釈によってはそうともいえる)

しかし行政関係者や、流行りの医療系コンサルティング会社、そして当の鍼灸師(はり師・きゅう師)までもが「鍼灸は医療類似行為である」と思っているのが悲しいところです。

私は鍼灸は医業だからすごいとか、もっと尊べとか言っているのではありません。

むしろ、前述したように当の鍼灸師や専門学校の教員ですら理解していないこと、翻って「医業」「健康」に対しての考えが浅いといったところに問題があると思います。これは自戒もこめてですが。

というわけで鍼灸は「医業類似行為」ではなく「医業」です。

~②に続く